2008-06-22

roles of policy

行政官の役割。



昨日は一日中、田植えに行っていました。
農大の有機農業サークルの田植えにお邪魔。
彼らは、農家さんに畑と家を借りて、有機農業を実践して、販売もしているサークルです。

その、お世話になっている農家さんの田植えだったのですね。
20人で、苗を取り(畑で苗を育てているのですね)、
苗を植え、料理を作り、飲み、語り、本当に貴重な一日でした。




午前中は田植えだったのですが、午後は料理。
通常、農村では男性が農作業で、女性は家で料理を作りながら、その他家事をこなすのです。
3食のほかに、休憩のお茶&お菓子もあるので、忙しいのですね。

いつもは、農作業だけでもっぱら「お世話になる」側でしたが、
この機会にバックヤードも経験しようと思ったのでした。
「料理が趣味なんで」といったら、爆笑されて配属されました。
23人分のてんぷらを揚げる経験は、しばらくなさそうですね・・・。

やっぱり、農村の女性って大変。
料理って、自分で作ると食欲が80%オフぐらいになるんですね。
しかも「お疲れ様」とかいわなきゃいけないし
(実感としては女性のほうが大変だが、疲れたとかはいえない雰囲気)、
男どもは作業の話を通じて仲良くなってるし。。。
いろいろと貴重な経験をしたのでした。

作業の終了後は、宴会。
食事をいったん終えたあとは、農業について熱く語る会が始まりました。
思えば、他はみんな農大生。僕も、形式上は、農業経済の専攻。
・・・日本の農業について熱く語らないはずがありません。

高付加価値化、有機農業は金持ち優先だ、大量生産、農地の集約、地産地消・・・。
当然ですが、みんなの語ることが農業の話ばっかりで、本当に幸せでした。


「高付加価値化や効率化の一方で地産地消とか言っていて、政策は矛盾してないですか?」

「確かに。大きくはアジア経済圏を作りたいという最終ゴールがあって、そこからFTA・EPAがあって、国際競争力強化があって・・・」


みんな、すごくよく考えていて、びっくり。
「さすが東大生」的な頭の良さを発揮できたかは甚だ疑問ですが、
一生懸命話をしたら、なんだか考えているレベルは近いような気がしました。

就農希望の人も何人かいて、文字通り「ガチ」の議論となりました。

「消費者の意識を変えたいですよ。農家はもっと立ち上がってショックを与えてもいいんじゃないですか?」

「それは僕も思うけどね。ただ、現実は難しいから、食育とかをやっているわけで・・・」




語り合いながら、行政官の役割って、こういうものかなあ、と。
要は「全体としてどうなっているかを考え、伝え、全体として良くする」、ということ。

農業は作るだけじゃないし、運んで、売って、食べてもらわなきゃいけない。
それぞれはモノやカネでつながっているのですが、情報はつながっていないのです。
それをつなげて、全体としてうまい仕組みを作るのが行政官なのかなあ、と。

感覚的ですが、情報がつながれば、うまくいくのではないか、と思うのです。



どうして役人を志望したのかというと、
1つ1つの優良事例を作ることではなくて、それを広げることに興味があったから。

いろいろ見ていくと、素敵な農家さんは山ほどいるし、
意識の高い消費者だって星の数ほどいる。
でも、相変わらず、補助金に依存する農家さんも、料理をしない消費者もいる。

昔まちづくり政策立案をやって
「これは面白すぎるっ」と感覚的に選んだものでしたが、やっぱりそれは正しい。


まとまりがありませんが、本当に行政官になりたいですね。
































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