2009-06-28

『新自分を磨く方法』(スティービー・クレオ・ダービック, 干場弓子訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン)




みずから変化をとりにいく



自己啓発書の凝縮版のような一冊。自分磨き、だけではない。

目的・目標設定、
外的要因:自他へのポジティブシンキング
内的要因:基礎力(学習、健康)

が入っています。

・外見は大事
・愚痴や嫉妬したっていい

というのが他との違い。

こんなの読んでもどう変わるわけではないんですが、「やっぱりそうだよね-」という一冊を手元に置いておきたいという自分に気づいた今日このごろでした。




『日本の農業は成長産業に変えられる』(大泉一貫/羊泉社)




農業は成長産業たりうるか?



部分的には、なりえる、と思います、というのが答えでしょう。


コメ政策を批判しつつ、産業としての農業を肯定する、アゲアゲな感じの一冊。
もっといえば、農水省、JA(全農)、自民党を批判しつつ、経営感覚のある農業経営者を応援する一冊。

つまり主張は

①コメのみが所得源という考え方の生産者や政治や農水省こそが間違っている。超高級米、飼料米、米粉米など多様なコメのあり方を認識して、制度を変えるべき。

②そのためにも参入規制や生産調整など無駄な規制は不要。政治への甘えをなくすことも不可欠。

③その上で、きちんとビジネスの基本に立ち返れば、農業は産業足りうる。


これは本当にその通りで、その上で肯定的な書き振りが素敵です。
ミニマムアクセスや大豆小麦の輸入割り当てにまで話題を広げているのがすごいところ。
この文量で、ここまで現代農政の表層を扱うとは、お得な一冊ですね。

個人的には、農協の普及員をうまく使え、という話に共感。確かに農業を評価・指導できる力は今後の食品産業に欠かせない部分ですものね。

確かに、こういう話をしていかないとなあ、と思う一方、全員が生産だけで儲かるはずはないよなあ、と思うのでした。産業足りえる=儲かる、というのは全体のパイを増やせるのではなく、あくまで退出農家が増えるというプレイヤーの縮小によって、もたらされる残りなのかなあ、と思ったり。食料生産の農業はこうしたスペシャルな経営者に担ってもらうとしても、それ以外の市場で農業という産業の幅を広げる施策が必要でしょうね。






2009-06-14

a sound of coolness

お茶の教室に行ってきました。



久々にお茶のお教室に行ってきました。考えてみればほぼ3ヶ月ぶり。
いろいろ忘れていましたが、まあ許容範囲ということで。

何だか、久しぶりにお茶を点てて、いろいろ考えてしまいました。
最近、人としてちゃんと生きてるのかなあ、とか、人に対して優しくなれてるのかなあ、とか。論理だけの世界にいると当たり前のことを見失う気がします。単純な作業なのですけど、自分自身を見つめなおす機会として、お茶はいいものですね。


今日は「しぼり茶巾」をはじめて体験。
お茶碗に最初から水をいれ、中の布巾を絞ることで、滴り落ちる水の音で涼しさを醸し出す、みたいな趣旨。もののない時代、お客を粋にもてなす知恵って素敵なものです。

来月から、本格的に再開しようかと思います。
まだ3年目ですけど、あと半世紀ぐらいはできるでしょうから。細く長く続けていきますよ。






2009-06-11

『問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」』(斎藤嘉則/ダイヤモンド社)



「政策立案とは、社会の問題『発見』である」



何で、もっと早く読まなかったんだろう。。。

そんな読後感。無駄のない、嘘のない、真似のない、痒いところに手が届く、そんな一冊でした。昔から買おう買おうと思っていて、ブックオフでの運命的な出会いを心待ちにしていたのですが、その瞬間はついぞ訪れませんでしたので。


いわゆる「外資系の問題解決スキル」の本。他所との違いは、本書がその元ネタである(らしい)こと。
本当の元ネタは洋書でしょうが、日本人で、これだけ書けるのは本当にすごい。

テーマは問題「発見」。問題とは理想と現実とのギャップであるなどなど、基本的な認識から問題(つまりは理想)をどう突き詰めていくのかについて、具体的な技術を提示しています。

一番大きいのは4P。Purpose, Position, Perspective, Period。
Purposeとそのほか3つの位置づけがいまいち分かりませんが、目的を定めたら、立場や空間(たとえば、事業領域)、時間で「目的はそれで本当によいのか」を問い続けるべし、とのこと。

問題が見えたら、あとは分析。具体的には

①拡がり
②深さ
③重み

こうエレガントに書かれてしまうと、本当にうれしくなっちゃいますね。笑
これが当たり前じゃないから、ダメなんでしょう。




本書は、類似タイトルの続編。前著が問題「解決」に焦点を当てていたのに対し、こちらは「発見」に注目しています。初めてamazonのマーケットプレイスを利用しましたが、これは便利ですね。ブックオフに無い本は、やっぱりいい本なんですね。


なお、冒頭の言葉は、とある先生から言われたひとことでした。
そうなんですよ、ね。




2009-06-07

a day of obento




お弁当の休日。



先日、職場の先輩から「お弁当の日シンポジウムに行きませんか?」というお誘いが。
これは行くっきゃないでしょう、ということで、勢いで参加。

内容は「お弁当の日を通じた小中学校の食育」。生徒の基礎学力低下を懸念した先生が、その原因が食生活の乱れにあることを突き止め、月一回、お弁当の日を設定し、生徒に自分の手作りのお弁当を持参させた。その結果、食生活に関する関心が高まり、成績も上がる・・・みたいな「ホンマかいな」という内容。

が、感覚的に納得。食事、割と大事なんですよ。

思ったのは、人間の死に様から社会を評価する視点。
何で、どのように、死ぬのか。その原因から社会の問題発見をする。
確かに、ミクロからマクロを考える意味ではGDPよりもまっとうですよね。
食から農業政策考えられないかな。


で、写真はお弁当の具。僕は怠惰なので、週末にまとめて作って冷凍しておくんです。
毎朝そのまま詰めてくるだけ、という適当な感じ。


研修中、同僚(しかも男性)とお弁当トークで盛り上がりました。
彼はmixiブログにアップしているらしいので、僕はこれで。


ちなみに、後ろのタッパーが野菜のマリネ&甘酢漬け。
最近、飽きてきたので、ほかの常備菜を模索中です。