2008-06-28

『日本の食と農 危機の本質』(神門善久/NTT出版)













危機の本質?



(珍しく)かなり読まれた農業経済学者の著作です。
農業系の本はやたら複雑で、市場規模も小さいので、あまりよまれず絶版ということが多いのですが、この本は「一般向けに分かりやすく本質を抉った」本として評価が高い。



主張は「農業問題の本質は①国民の当事者意識の欠如②政民官の癒着の2つ」ということ。


①について
いわゆる「お上意識」です。問題を自分で解決しようとしない(どういう定義か分かりませんが)国民。「安心(=信頼性の確保)・安全」を求めて負担をしない、有機野菜を求めても作業をしない、そんな国民像。

②について
政治家・官僚・農協(=JA)それぞれ相互依存関係にあり、中から変われない、という図式。
政治家なくして官僚はないし、官僚なくして政治家なし。農協なくして政策なし。政策なくして農協なし。農協なくして政治家・・・。



たぶん、本当です。
たぶん、みんな分かってるんです。
たぶん、みんなどうにかしたいんです。
たぶん、どうにかできる、はず。



最近は、そんな感じです。














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