2009-02-17

『EQ―こころの知能指数』(Daniel Goleman(著), 土屋京子(訳)/講談社)




EQ=こころの知能指数。



IQとの対比で、情報処理のような機械的な能力ではなく、自分の感情を制御し、社会の中で効果的に順応して幸せに生きる力がEQ、みたいな感じ。人間には理性と感情の2つの自分がいて、感情はしばしば人生を踏み誤らせることがあるので、それを賢く制御していきましょう、みたいな。

『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』には賢明にも「読むべき本」リストが付いているのですが、そこで見つけて読んだ一冊。だって、どこのブックオフでも大抵この本は100円で売ってるんですから。

本書はEQの解説書、という位置づけで内容はややアカデミックです。
というのも、Why(なぜか?大脳辺縁系の働きとか)やWhat(実際にどうEQを使って人間行動が分析できるのか)を中心に記述してあり、how(じゃあ、どうすればEQを高められるのか)があまり書いてないからです。書いていたとしても、何か物足りない感じ。さらに、この手の翻訳本にありがちの、演繹的な構成。いや、具体例が多くて結論が少ないんです。

とはいいつつ、自分自身の心の微妙な変化を、アカデミックな見地から分析して、科学的に理解するには極めて役に立つ本のような気がします。教育に対する考え方とか、自分の思っていた直感的なものにすごく近くて、共感できました。おかげで読み飛ばしましたけど。。。

人間って、不思議ですね。




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