2009-01-12

『脳を活かす仕事術 「わかる」を「できる」に変える』(茂木健一郎/PHP研究所)



design and development.



NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」でおなじみの、茂木健一郎の一冊。
初版は08年9月24日。同年11月18日時点で、既に6刷なのですから、かなり売れているということでしょう。昔勝間さんの本を買ったときと同じ理由で、衝動買いしてしまいました。

概要としては「東大理学部、法学部、そしてCambridgeで学んだ天才茂木健一郎が、自らの経験と脳科学の知見を踏まえ、仕事術を教える」というもの。頭のいい人って、やり方も「頭がいい」場合が多いのです。そんなやり方のおこぼれに預かろう、というのがこの類の本。

あまり期待していなかったのですが、よく書かれていて非常に驚きました。

①output重視で学べ
・・・できると思うことと、実際にできることには大きな差があるということ。その差は形にして、理想と直接比べてみて初めて認識される。仕事の質の向上もそうした理想と現実との生々しい比較からしか生まれ得ないこと。

②効率的な情報収集
・・・要は、論理的に考えて情報収集すること。世界中で情報の質と量が多いのは英語なわけで、英語を学ぶことが重要。アカデミックな論文でテーマが直接的に近いもののほうが情報の質が高いし、その中でもリファレンスが多いもののほうが(とは書いてませんが)・・・という感じ。

③自分のパターンを掴め
・・・「どうすれば自分は最高の仕事ができるのか」をきちんと知ること。

④思考と現実を紡げ
・・・「出会いが、アイデアを具現化する」という書かれ方ですが、要は日常生活の中にヒントを見つけて自分を向上させていくということ。

基本的には、一般的なビジネス書に書いてある内容で、それこそ王道。
ただ非常に重要なのは、これがわかりやすく(具体例豊富に)、納得しやすく(脳科学というアカデミックな根拠と茂木健一郎の体験談)書かれていること。

これはすごい。というのも、アカデミックな世界に浸っている人間は、周辺の情報が高度に複雑なため、わかりやすい本を書けないはずだからです。
彼は相当に努力しているのでしょう。
そんなことが一番勉強になった一冊でした。

日記、きちんと続けていこう。こうは思っても、こうは書けないもん。








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