2008-07-27

『ONとOFF』(出井伸之/新潮文庫)














趣味と経営とソニー。



最近、困っていることが。

・・・「OFF」になれないのです。


気がついたのは帰省中。何にもしないでいることができない。無目的な時間を過ごせない。

松島に行って、ヨット部のハーバー(活動中は沖に出ているので、戻ってくるのを待たないと会えないのです)を待っている時間に、「英語の問題集とか持ってくればよかったなあ」と思い、ふと我に返りました。
そういえば、官庁訪問中もしきりにTOEFLの単語帳をやっていました。

目的意識を持って生きようと思ってそろそろ3年。
料理、お茶、筋トレ・・・もちろん好きだからやっているのですが、それなりの目的があってやっている面もあるわけです。
そんなことにふと気づくと、そんなんでいいのかなあ、と思ったりします。
そんな合理的に割り切れる生き方でいいのかなあ、と。

どんなに楽しいことだって、つまらないときもあるし、飽きるわけですから。




で、読んだ本。

著者はソニーの元CEO。
VAIOやAIBOなど、ヒット商品の登場時からその後の停滞期にもトップを続けた方。
本書はその停滞期に社員向けに書かれたブログを一般向けにまとめ直したものです。
人柄は「冷静さを忘れない偉いおじさん」という感じ。
聞く姿勢と意見のある、カッコイイビジネスマンという印象。

内容は
「ソニーは自ら変革しなければいけない」
「こんな素敵な人たちとお付き合いしています」
「こんな趣味もあります」
の3つ。

軽く読める、本です。
各話のタイトルが魅力的なものの、内容はそこまででもありませんが。

ソニーって、特殊なわけです。
世界的な大企業でありながら、常に変革と挑戦が求められる。
「連続線上で考えられる部分と、技術革新などの非連続で考える部分が共存している」。

みんながソニーに求めているものって、売り上げや経常利益のような数字的なものじゃなくて
「わくわくする何かを創り出して欲しい」みたいな感覚的なもの。

それに巨大組織を束ねる経営者としてどう応えていくのか、は死ぬほど難しいと思います。

だからたくさんの本を読み、たくさんの人に会い、たくさんの趣味を持って、たくさんの練習をして、たったひとつ、経営をするんだなあ、と。


いろいろ納得しました。
別に、趣味と仕事がつながっていてもいいんですね。
最初は無意識でしょうが、彼は絶対に意識的です。

もうすこし、インターナショナルな趣味を持ちたいですね。












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