2009-08-08

『孫子』(天野鎮雄訳、注/講談社文庫)



「乱は治より生じ、怯は勇より生じ、弱は強より生ず。治乱は数なり、勇怯は勢なり、強弱は形なり」



だいぶ前に読んだ本ですが、印象は「さらっとしている」感じ。

(中国古典には珍しく?)中心概念がないんです。
あるとすれば勝つという結果のみ。

経験則から、戦争とは何か?から、その戦略や将軍のあり方まで、コンパクトに纏めています。かなり実務的。

「こうすればよい」という経験則の集合。内容は、勝てるかどうかの計算の仕方、戦争のコスト、外交の重要性、戦争における勢い、展開の読み方、相手を欺くこと、相手を知ること、地形(環境)を利用すること、火の使い方、スパイの使い方などなど。

基本的には戦争反対で、やむを得ない&勝てる場合に戦争をする、という思想。

勝てる戦争しかしないというのは、当たり前のようで、あまり当たり前じゃないかも。












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