人を生かす。
そういう言葉が、割と好きです。
現代の名経営者、京セラ創業者の稲盛和夫氏の一冊。
彼は盛和塾、という経営者のための塾を主宰していて、その中の問答をまとめたもの。
これは中小企業経営者のための経営相談会のようなもの。中小企業の社長(大概が創業者の2世や3世)が「うちの会社は資本金○○、売り上げ○○で、従業員○○員。現状の課題は○○だと認識していて、○○という目標設定をして、○○という予定でいる。企業は市場の資本の最大化を図らなければ行けないと考えているが、何か意見あります?」みたいな、自信満々の社長たちに対して、バシバシと斬っていくのがこの本。
「あなたは頭はいいかもしれないが、現場の従業員を見ているのか?社長自らが現場に行って、何度も何度もうるさく指導しないと絶対にコストなんて削減できっこないんだ」みたいな厳しい発言が飛び出す中に、稲盛さんの経営者としての自分への厳しさと、他人へのやさしさを感じることができます。
教科書的ではないので、古典として残ることはなさそうですが、でもいい経営書のひとつ。
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