2008-04-08

『ザ・プロフェッショナル』(大前研一/ダイヤモンド社)













「見えない大陸」。



そんなにいい本かなあ、というのが読後感。

なんだか無駄に具体例とカタカナ語がありすぎて、「プロフェッショナルとは何で、どうやったらそれに近づけるのか」がほとんど書いていないんです。たぶんA41枚でまとまる内容です。読者をクライアントだと思って書いてほしいもんです。「書いてなくても、自分で感じ取って成長していくのがプロフェッショナルなんだ」と言いたいのなら、話はわかりますが・・・。

「プロフェッショナル」とは「顧客最優先のサービスを磨き続けてしまう人」、らしい。
21世紀は、不確実で、これまでの常識やノウハウが使えない「見えない大陸」であり、プロフェッショナルこそが、時代を切り拓き、新しい価値を生み出していける、的な内容。

印象に残ったのは「議論する力」。
この力だけは自分では身につけられないんですよね。海外に行きたい。

こういう本を読むと、必ずマッキンゼーに行きたくなるから不思議です。苦笑





rainy day

雨。


今日はすごい雨。降水量は4月の記録更新のようです。
よっぽど学校行くのをやめようと思いましたが、結局一番のラッシュ時に遭遇。

久々に面接も授業もない日。が、勉強はあまり進まず。。。

後輩(といってももはや同学年)が内定を決めたそうです。
なんだか自分のことのように喜んだりして。


ゼミオリがあり、先生と久々にお話。

「本当に政策で農業を変えられるのでしょうか?なんだか実行力に乏しい気がします。考えて、頑張って、身を粉にして働いて・・・それで変わらないんだったらむしろ民間企業に行って直接変えたほうが早いし、意味があるのではないかと思うんです」

「うーむ。一長一短だと思うね。やはり大きなビジョンを示すべきなのは政策だと思うけど」

最近、考えるのはそんなことばかりです。無駄な悩みになりそうですが・・・。
考えたいけど、行動もしたいんです。
想像だけじゃなくて、創造したい。創造だけじゃなくて、想像したい。



先生が今年のゼミの教科書候補を何冊か持ってきてくれました。
どれもすごく面白そうで、わくわくしました。いい本、たくさんあるんですねえ。


毎日日記を書くのは、意外としんどいもんです。

東山魁夷展に行きたい今日この頃です。










『メンタル強化バイブル』(高畑好秀/池田書店)













目標設定とイメージと。



いや、メンタル、弱いんですよ。

スポーツ選手の自己管理って、徹底しています。
勝ち負けが明確に出る短期間の勝負の中で、全てをぶつけなければならないからです。

僕はプロフェッショナルと呼ばれる人間であれば、
ベストの成果を出すために生活面(睡眠・栄養・休養)も管理すべき、という考えなのですが
世間の本を読む限りでは知識や技術に終始しているようでイマイチ主流ではないようです。
が、スポーツ選手にとってみれば「そんなの当たり前」なわけで、読んでいて気持ちが良いですね。


本書は意欲的な構成で、荻原健司や佐々木主浩や北澤豪などの一昔前の一流アスリートのメンタルトレーニング&専門家による解説集、という感じ。レイアウトは微妙ですが、情報量の点ではグッドです。

で、精神状態の維持にはイメージトレーニングと目標設定が主流でした。

なるほど。

ビジネスマンのイメージトレーニングってどんな感じなんでしょうかね?模索中です。












『竜馬がゆく』(司馬遼太郎/文春文庫)













世に生を得るは、事を成すにあり。



奇跡の人です。

幕末にあって、民主主義国家の建国を志向していたという奇跡。
それ実現するためだけに生き、死んだという奇跡。


期末試験終了の日に買って、読むこと1ヵ月半。ようやく読了しました。
大政奉還の時と、死ぬときは思わず号泣しました。



この生き方はすごい。それだけです。
やたら生き方にこだわりを見せる自分ですが、
この人は本当に究極で、間違っても「竜馬になりたい」とはいえそうにありません。


自分は、坂本竜馬というよりは中岡憧太郎で、中岡というよりも佐々木三四郎な気がします。
うーむ。レベルが足りない。。。










2008-04-07

a mouthwash













うがいぐすり。

就職活動中です。

先週から、面接ばかりの日々が続いています。
大して受けてないに、なんだか物凄く疲れてしまって、終わるとすぐに眠るという不思議。

なぜかなあ、と思っていたのですが、単純に風邪だったようです。

今日は面接して授業を受けて御殿下に行って面接して友人の内定を祝って勉強して帰りました。
友人が内定するのは、自分のこと以上に嬉しいですね。

(おそらく)単位はすべて取った(はず)なので、もはや受けなくてもいいのですが、授業は面白い。

「環境経済」という授業があり、「澤・藤原」となっていたのでまさかと思ったのですが、
そのまさかで担当教員は澤昭裕先生と藤原(奥野)正寛先生でした。

京都議定書を結んだ経産省の責任者と日本を代表するミクロ経済学者が、環境政策の理論と実際を教えてくれるという「ありえない」贅沢な授業。あまりの豪華さにシラバスだけもらうつもりが、全出席を誓いました。笑


大前研一の本に、学生時代に日記を毎日つけたことが論理的思考力を磨いた、と書いてあったので、今後は毎日日記を書こうかと思います。以上。


2008-04-05

『ゆたかな社会 決定版』(J.K.ガルブレイス 鈴木哲太郎訳/岩波現代文庫)













「経済学って、本当に意味あるんですか?」


昔から思っていたのですが、GDPや経済成長率や景気って、なぜ高い(良い)と嬉しいんでしょうか?

これほど「ゆたかな」日本で、これ以上の豊かさって必要なのでしょうか?

その問いは自分の進路を決めた原点なのですが、それは別の話。




現代の経済学の中で前提とされている価値観への問いかけの本です。
著者はアメリカの経済学者。ハーバード大名誉教授で、政府の要人も、米経済学会長も務めた一人。
主流の経済学をよく理解したうえで、その文脈上で批判しているのですから読み込みやすい。

大学受験の現代社会ではガルブレイス=『ゆたかな社会』と覚えたものですが、ようやく読めました。
初版は1958年。4度も改訂され、読み継がれているのですから驚きです。


本に描かれているのは、貧困者の救済の学問であった経済学が、社会の発展に伴いゆたかな社会の論理としてちぐはぐに作り変えられてきたという歴史と帰結です。

なぜ、官より民が重要なのでしょうか?なぜ経営者は尊ばれるのでしょうか?

それはこの世では生産が重視されているからです。
ではなぜ生産(経済成長)が重視されるのでしょうか?

昔は平等、保障、生産が並んで問題とされていたのです。しかし、社会の発展により、生産だけをもって、ほかの2つが巧妙に隠されたからだといいます。というのは生産の増強によって全体が大きくなれば貧困者が減ることが現実によって確かめられたこと、広告活動によって欲望を生み出し、生産の保障が可能になったからです。絶え間ない生産の拡大のために、広告活動により必要以上の生産と消費を繰り返す現代。しかしながら人的な投資である教育や生活環境などの公共財への生産は容易になされません
。それは個人の所得を奪うものとして悪とみなされるからです。過剰な私的財の供給と過少な公共財の供給というアンバランスな「ゆたかな社会」。しかし人々の所得は「ゆたかな社会」の生産活動から生まれており、このような社会を否定することができません。否定できるのは「新しい階級」と呼ばれる、所得の大小に囚われず自分の価値観にあわせて好きなことを仕事にしている人だけです。


彼は農家の息子で、トロント大農学部、UCLAバークレーの農業経済学を修めた一人。

『農業再建』にもこの本が紹介されていました。なんだか分かる気がします。

だって、農業って、消費者主権じゃ最適化されないんだから。







2008-04-04

『農業再建―真価問われる日本の農政』(生源寺眞一/岩波書店)













再建とは?



今、一番読むべき農業本といったらこれでしょう。

内容は関心がある人向けの現代日本農業問題入門書、という印象。教科書的です。


著者は東京大学の農学部長・大学院農学生命科学研究科長。
名実ともに、農業分野の研究者のトップですが、ずば抜けて頭の切れる、いいおじさんです。
多忙なのに、うちのサークルの顧問をやってくれているのですから、本当に頭が下がります。

話題の自民・民主の政策対立から、ややマニアックな農地制度、背景となった食生活との農業生産構造の変化まで、(当然知るべき)幅広い内容をわかりやすく、きれいにまとめています。一ヶ月で書き上げたそうですから、持っている知識の深さと広さに脱帽するばかりです。


気になった点をいくつか。

①農家は自給率を上げない
・・・生産者に自給率を上げるインセンティブがないということ。つまり穀物よりも単価が高い野菜を作るのが当たり前だということ。カロリー自給率だけでは自給力(=いざというときに国内で食料を生産できる力)を正確に測れないということ。

②高齢化により国産需要が増加
・・・人口比36%の55歳以上の人間が、食糧消費額の52%を占めるという現状。高齢化により国産品需要は(相対的に)増えるはず。

③V農業は健闘
・・・施設利用型のV(value added)農業と、土地利用型のC(calory)農業に分類すると、衰退が顕著なのはC農業だけ(米は主業農家が18%)で、他方は健闘していること。

④自給率低下の原因は生産力低下
・・・自給率低下の原因を食生活の変化(需要面)と生産力の低下(供給面)に分類すると、1965-99年は食生活面21%、生産面12%、85-99年・・・食生活面5%、生産面8%と逆転していること。また、90年代に食生活、生産のピークがあり、以降は食生活はあまり変わらず、生産が減退していること。



いろいろ書いてある一冊ですが、「何が再建なのか」は分かりません。
研究者とは難しい職業ですね。真実を示さなければならないのですから。

政策のフロンティアが分かる、いい一冊だと思います。